・最上階スイートルーム
丸菱との秘密会議
取締役A「お願いしますよ坂本さん、今ここで三原先生にヘソを曲げられたらウチは全滅ですよ、なんとか先生に良くはからって頂けないでしょうか?」
庄一 「う〜んまあ、考えないでもないですがね・・・・・」
斉藤取締役「頼みますよ・・・・・そうそう、以前この田所が坂本さんに大変申し訳ない事をいたしまして申し訳ないと思っております、なんとか私の顔に免じて水に流してくだい、お願い致します」
庄一 「別にそんな過去の事なんかは私は気にしてませんよ。ましては、私の義理の父でもあったワケですから・・・」
斉藤取締役「ありがとうございます・・・・・・・こら!田所君何をボケッとしとるんだ!本来なら君は・・」
庄一 「まあまあ、斉藤取締役そんなに・・・・」
田所 「大変申し訳ありませんでした」
汗かきべそかき土下座の田所
フン!と無視の庄一
斉藤取締役「坂本さん、ぜひ三原先生のお力をなにとぞ・・・」
庄一 「解りました、一応前向きに善処しましょう」
全員 「ありがとうございます」
庄一 「では、私はこれで・・・」
部屋を去ろうとする庄一
斉藤取締役「坂本さん!」
庄一 「ん?」
取締役A「これ、お荷物にならない様でしたらぜひ先生へ」
小型のアタッシュケースをさしだす取締役
庄一 「これは?」
斉藤取締役「いや、先日ドイツへ行った時の土産でして、ぜひ先生に使っていただければと思いまして、本来ならばお届けしなければいけないのですが、たかだかバック一つで先生の貴重なお時間を裂いてはいけないと思いまして・・・」
庄一 「ほう!ポルシェですな」
取締役A「ぜひ、お使いくだい・・・」
最敬礼の取締役達を後に部屋を出る庄一
ドアが閉まるとフ〜と溜め息の田所、他の取締役達に睨まれる
・三原自宅
応接間で本を読んでいる三原
お手伝いさんが庄一が戻って来たことを伝える
入れ替わりに入って来る庄一
庄一 「先生、行ってまいりました」
三原 「うん、そうか、それで?」
庄一 「いや、予想通りですよ、丸菱も幹部がガン首そろえて先生になんとか、の一点張りでして・・・・・・・・・・・それからこれを先生にと、斉藤取締役が・・土産だそうです」
庄一、三原にバックを渡す
三原 「そうか、奴も必死なんだな・・・」
庄一 「?」
三原、状差しの中から一通の手紙を取り出し封筒を開ける
不思議そうな顔で見ている庄一
封筒の中から小さな鍵が出てくる
三原その鍵を庄一に投げて
三原 「坂本そのバックを開けろや!」
庄一 「え?」
庄一アタッシュケースを開けようとするが鍵がかかっていて
開かない
三原 「何やってるんだよ!ほら!その鍵!」
庄一 「え?あっあ〜」
封筒からでてきた鍵でアタッシュを開ける庄一
アラッシュケースの中に詰め込まれた現金
庄一 「先生!」
三原 「おう!いくらある?」
慌てて金を数える庄一
庄一 「五千万です!」
三原 「五千か!・・・・しょうがねえな・・・丸菱も・・」
庄一 「・・・・・」
三原しばらく考えて
三原 「よし、坂本、この金のうちな、3千を阿部先生の所の岸田秘書に届けろ!そして事務所の金庫に千万、残りの千のうち、そうだなあ・・四谷の明美に百・・いや二百!そして成城の律子の所に百!・・・ん、そうだな!とりあえず届けろ」
庄一 「はい、それでその残りは?どう処理しましょう?」
三原 「まあ、お前の小遣いにでもしろ!」
庄一 「え!先生!」
三原 「まあいいじゃないか、政治家の秘書たる者、そんなハシタ金でバタバタするな!億を1人じめしてから考えりゃいいのよ!まあ、お前のウラミツラミのある丸菱の田所なんて『ヘ』みたいなポジションだっていうのが解りゃあいいのさ、どうだ?気持ちよかったか?」
庄一 「・・・は・・・はい!」
三原 「だけどよ、これだけは間違えるなよ!俺達政治家の世界はな、脅して取るっていうのは絶対ダメなんだ、いいか、ノラリクラリやって、向こうがシビレ切らしたら、こっちのモンよ!いいか!その駆け引きが、お前達秘書の仕事だ!解るか?」
庄一 「は、はい!」
三原 「いいな!丸菱からはよ、阿部先生含めてな軽く20億はヌクつもりだよ!」
庄一 「20億!?」
三原 「ば〜か20億ポッチでビビルな!表はよその10倍から20倍は軽く動くんだぞ!」
庄一 「200億・・・・・300億・・・・」
三原 「まあ国有地の払い下げ関連だからな・・・その1割位ワケねえのさ、それが日本の政治ってワケ!」
庄一 「すごいですね!」
三原 「感心している場合か!お前が取って来るんだぞ!」
庄一 「え〜!私がですか?」
三原 「そうだよ、まあ話がまとまるまでには、まだ月日がかかるけど頼むぞ!集金!」
庄一 「は、はい!」
・龍之助のアパート
家財道具一式をトラックに乗せてアパートを出る龍之助と宏美
・飯処『おかめ』の隣のアパート
2DKの部屋に引越してくる龍之助と宏美
・部屋の洗面所
ペアの歯ブラシ・タオル
・三原事務所
庄一の机の上に山積にされた書類の中に龍之助の転居の挨拶状
事務員が部屋に入って来て新たに手紙の束を机の上に乱暴に置く
机から落ちる龍之助からの手紙
・銀座クラブ『パルテノン』
三原と三友銀行取締役川合・三友不動産社長北島・丸菱証券斉藤とが話をしている
離れた席で待機している庄一と飯田
北島 「では、例の払い下げの件は最終的にはウチの不動産部っていう事で・・・」
三原 「ああ、解った、オヤジも了解している」
北島 「ありがとうございます」
三原 「そんでその後の仕切りの方は?」
北島 「ウチの請けからまず、山合建設〜木島不動産って所ですね」
三原 「そうか・・木島か・・それと三友か?」
斉藤 「そうですね、狙い目は木島建設ですね」
三原 「今、いくらだ?」
斉藤 「750円〜760円を行ったり来たりですね」
三原 「今回の件で天井狙いはいくらだ?」
斉藤 「そうですね、悪くて1400円!良ければ1600円ってとこでしょうか」
三原 「お前のところでどのくらいウラ付けられるんだ?」
斎藤 「まあ1450〜1500ぐらいまではたぶん・・・」
三原 「よし、じゃあ1450までもっていこう!」
斎藤 「で?いつから?」
三原 「早い方がいい、どうせ三か月後には発表されるんだから、川合さん用意できるか?」
斎藤 「ええ、二週間もあれば20ぐらいは」
三原 「そうか、じゃあ揃ったら連絡してくれ!」
斎藤 「は、解りました」
密談が終り女達を呼ぶ三原、ホステス達が集まってくる
三原 「おい!坂本、飯田!お前達もこっちへ来い」
三原 「紹介しよう!ワシの秘書で坂本君だ!みんなヨロシク頼むぞ、ワシの片腕なんでな」
庄一 「よろしくお願いします」
斎藤 「こちらこそ、よろしくな」
三原 「坂本君はワシの地元、上田では有名人なんだから」
ホステスA「あっこの人週刊誌で見たことある!え〜と、そうゴミ!ゴミ屋の人だ!」
ホステスB「私も見た、たしかゴミ屋から実業家になった人でしょう?」
三原 「まあまあ、そうゴミ屋ゴミ屋って言うなよ!今じゃワシの秘書なんだから」
ホステスA「あら、ごめんなさい、でも大した出世ねゴミ・・・先生の秘書なんて!うらやましいわ!」
三原 「まあ彼の運と実力だよ!」
斎藤 「結構!結構!坂本君は、そう!先生の片腕として、地元の地盤固めの為にも、そう!上田市の環境問題と老人問題の対策をこれからも推進してくれたまえハハハハハハ先生!坂本君がいれば次も大丈夫ですねハハハハ年寄りも一票は一票ですからね!」
三原 「そんなモン水物だよ!」
庄一、あまりゴミ屋ゴミ屋で面白く無い
酒が入り、座がくずれていく
・走る三原のベンツ
成城の女、律子のマンションに三原を送り届ける、庄一と飯田
・帰り道(ベンツの中)
庄一 「飯田さん・・・・・」
飯田 「なんだい?」
庄一 「俺ってやっぱ、ゴミ屋ってイロ強いんですかねえ?」
飯田 「あ〜さっきの話か・・まあ基本的にはリッパな話なんだからいいじゃないか」
庄一 「リッパっすかねえ?」
飯田 「ああ、だけどよ、マワリはな、お前がゴミ屋あがりって言うのを面白がっているんだけどな」
庄一 「そうですよねえ!」
飯田 「まあいいじゃねえか、それはそれで、お前も今じゃ三原先生の秘書なんだからよ!その名声をウマク使ってさ、中央で暴れりゃいいじゃねえかよ、秘書っていうのはよ、考え方によっちゃ代議士よりウマミがあんぞ」
庄一 「・・・・・・・・・・・」
・六本木
車を降りる庄一
庄一 「じゃ、俺はここで」
・六本木クラブ『ルイーズ』
店に入る庄一、数人のホステスが席に付く
水割りを飲んでいる庄一の所へママがやってくる・明美27才
明美 「坂本さん、いらっしゃい」
庄一 「どうも・・・・」
数杯の水割り、酔って来る庄一、マワリで騒ぐホステス達
ホステスA「あ〜!この人どっかで見たことあると思ったら、ねえ〜ねえ〜ゴミ屋の実業家!」
一瞬グラスが止まる庄一
ホステスB「あ〜そうそう上田の風雲児!」
明美 「貴ちゃん!御客様にあまりゴミ屋ゴミ屋っていうんじゃありません!」
ホステスA「ごめんなさい」
庄一 「まあ、良いって、本当なんだからハハハハ」
・(庄一の回想)
龍之助・宏美の顔
リサイクリング社のメンバー
中佐の号令
陽子との離婚
ディスコの女
庄一 「明美さん、俺帰るわ〜」
明美 「あら、坂本さん、もうお帰り?」
レジ前で、明美に三原からの金を渡す庄一
庄一 「これ、先生から・・・・」
明美 「今、車呼びますから」
・・・続く・・・