で、オリコンの見解ページからトラバをたどってたどって…最新5件からだけでも10件以上のブログの記事を拝見しました。同じオリコンブロガーさんから、普段はお目にかかることのない方の意見まで。で、僕も一応覆面ブロガーの端くれとしてちょこっとだけ書かせていただこうかと。
どちらの言い分が正しいのかは僕にはわからない。烏賀陽氏の記事に推測がないとも言い切れないし、オリコン側のデータ操作がないとも言い切れない。ただ、
●企業が1個人を相手に訴訟を起こすこと自体がまれであり、しかも「(名誉毀損)→損害賠償提訴→謝罪要求(25日付けで再び謝罪メインのプレスあり)」の順なのはあまりに強硬な印象を世間に与える、ということをオリコン側は誰も考えなかったのか。特に問題の記事が掲載されてから時間がたっており、両者間では何らかの(公にされていない)交渉があったと思われる。だからこそもう少し穏便に行かなかったのか、という意味で損害賠償のニュースが余計に唐突に感じられる。背景を知らない素人が読めば、これではまるで謝罪が「落としどころ」のような展開だ。
●オリコン側がデータの基となる調査方法をこれ以上開示する必要は必ずしもないと思う。もともと推定枚数(Webでは売上数と表示されているが)とうたっているし、デイリーチャートと週間チャートの齟齬も集計データベースが異なると明示しているから止むを得ないと思う。これ以上の内容開示は企業ノウハウ(機密)と言われてしまえば、そこで議論が終わってしまう可能性がある。問題があるとすれば、CDセールス調査会社が寡占状態にあることの方かもしれない(メディアによってはサウンドスキャンを採用しているところもある)。
●今年の年間チャートを見た時点で、「実際のヒット曲との落差」を実感した人も少なくないと思う。着うた、iTuneなどのダウンロード系では全く違うランキングになっており、しかもその市場はシングルではすでにCDの半分以上まで来ている、という記事もある。ただ、着うたサイトは乱立状態で、全レーベルを網羅しかつ規模の大きいチャートがまだ確立していないため、固有名詞としてサイト名があがっていないだけである(music.jpとレコ直がそのへんでは先を行っている印象を持っているが、正確なデータを持っている方教えて下さい)。
来年シングルCDと着うたの市場規模が逆転した場合、CDチャートの権威の相対的低下(CDチャート=オリコンとほぼ同意に置き換えられる)の方がむしろ会社としては大きな懸案ではないのか。以前のプレスリリースで、秋頃までにはダウンロードチャートを何らかの形でスタートすると発表していたと記憶しているが、その進捗状況はどうなっているのか。もしかして、今回の提訴問題がクリアされないと先に進めない、なんてことはありえないと思うが。
●この記事に関して、これほど多くのブログで反響の記事が書かれてるとは想像もしなかった。内容は口の悪い日記に近いものから、メディアと個人の関係、言論の自由の本質に迫ったものまでいろいろだったが(どれがどれとは言いません^^;)、いずれにせよ音楽やチャートとの距離がさまざまな多くの人が、同じベクトルで物を見ていることを感じさせられた。これだけ巨大化した個人メディアを生かすも殺すも企業のやりよう次第だと思うのだ。オリコンブログに所属するブロガーのうち「次はもしかして私が…」と思っている…のは僕だけかもしれないが。
最後は冗談として、このこともあって年間チャートの総括について記事を書くのを今年は控えました。もし書くならサウンドスキャンや他の媒体(レンタル、着うた、有線…)も見ないと書けなくなっちゃいそうなんで。ちなみに、最新の四季報のオリコンの欄にこんな記述があります。
<引用部分>
【最終赤字】Webサイトは広告収入増。が、音楽配信がPC向け、携帯向けとも計画大幅未達。営業益を表記に減額、一転大幅減益。PC向け音楽配信撤退特損で最終赤字転落。08年3月期は広告収入が伸びる。
【撤退検討】赤字の音楽配信は携帯向けの着うた等も07年3月期中に黒字化無理なら撤退へ。経営資源はランキング連動型広告に重点投入。06年11月からネット通販開始。
…もっと力を入れるべき業務がたくさんあるんじゃないでしょうか(^^)。老婆心ながら、このブログなくなっちゃったら困るんで。
※参考にさせていただいた記事にTBはらせていただきました。不適切でしたらお手数ですが削除してください(相互TBは歓迎です!)


あの、意味を逆に解されてしまってるのですけど(^^;)
まあ、チャート全体を気にしている人は業界関係者かマニアくらいかもしれませんが、どうしても売り出すときに「オリコン1位獲得」とかあると箔がつく風潮は変わってないようでしょうからね。
そういう意味では、ダウンロードチャートや着うたチャートももっと積極的にチャートをPRしてもいいんじゃないでしょうかね。そのために具体的な週間DL数を公開するのもひとつの手だと思いますしね。
ま、僕は来年もオリコンのチャート予想は続けます。
>非PC民族さん
「オリコン調査も一般の末端消費者のためにあるものではないでしょうか」ここが僕とは少し考えが違うところで、最近の何でもランキングにしたがる傾向を見ると、むしろデータベースを法人(広告代理店やマスコミ)に売って利益を上げているのが本来の彼らの姿で、個人の方は向いてないかもしれないですよ。本当に個人マーケットで勝負しようと思ってたら、と失敗した音楽配信事業なども、あんな中途半端なラインアップにならないと思いますしね。
そのうち売上げ枚数の実数は非公開になってしまう(あるいは有料会員にだけ公開)んじゃないかと心配してます。そうなったらもう末路だと思いますけど。
>名無し2号さん
そういえばダウンロードチャートは…ですよね。進捗状況だけでも聴きたかったなあ。もう自身では配信事業はやらないわけだし、レコード会社の了解も取り付けやすくなると思うんですけどね。
今年結構楽しみにしてたのに。
ビデオリサーチ調べの視聴率にしたところで、独立UHF局のある番組がその地元で本当は一番見られていたとしても、地方ごとに集計される視聴率では小数点以下になります。
キー局と大手広告代理店にとっては利用価値のある資料ですが、それ以外の者には誤ったイメージを与えかねない資料と言えます。
オリコン調査も一般の末端消費者のためにあるものではないでしょう。
本来の資料提供先ではない一般の末端消費者がその資料を見る時には、「その集計は誰のために何を目的として行われたのか」をよく考える必要があると思います。
それに、一般の末端消費者にとって購入の決め手となる情報は「実物」そのものです。「ランキング」や「数字」ではありません。
複数の意味で、ランキングは消費者にとって大きな意味は持たないと思います。
でももっとコワいのはアンケート調査結果です。
よく見ると質問の仕方が「誘導設問」で、ある結果を意図的に導き出すものだったりしますから。
↓のブログが詳細に裏づけ取材してて、印象的でした。
http://xtc.bz/index.php?ID=400
「世の中で公開されている多くの「チャート」は、誰が主体になるか、どこまで操作できるのか、という問題はあるが、ある程度は「恣意的な操作が可能」なのである。チャートが「メディア」的性格を強く有している以上、それは認められるべき(仕方ない)ものだと理解すべきだ。逆にいえば、踊らされる消費者の側も「チャートなんてそんな程度のものだよ」的に捉えておくことが重要なのだろう。そもそもチャートなんてあんま気にしない、という人の方がほとんどだろうが。」