テレビなどをはじめマスコミは多くの時間を割いて、このニュースを取り上げた。
ある番組では、司会者もコメンテーターも徹底的にこの母親を叩いた。
その母親が風俗店で働いていた上にホストクラブにも通っていたせいだろうか。
とにかく「ひどい女だ!」の大合唱であった。
見ていて気持ち悪くなるほどに。
たしかに「ひどい女」であることは間違いないのだが、そこまで大騒ぎする事件でもないだろう。
こんなこと、昔からあったのだから。
さて、「ひどい、ひどい」の大合唱の中で、わたくし特異点の心に引っ掛かっている言葉がある。
この母親が逮捕された直後に発したとされる言葉。
「自分の時間が欲しかった・・・」
彼女のしてしまったことは決して許されるべきものではないが、この言葉は私の心に悪魔的に響いた。
彼女を非難するのは簡単だ。
しかし、この言葉が心に引っ掛からない人は、自分がやりたいことを我慢して育児や家事をやったことのない人か、もしくはそもそもが想像力に乏しい人であろう。
もう二年も主夫をしている私には、この言葉は本当に悪魔的に響く。
一日二時間でもいい、何にも邪魔されずに思索に集中できる時間があったら・・・
なんて贅沢なことだろう・・・
「自分の時間が欲しかった」は、2010年度の私の中での流行語大賞の有力候補である。
さて、そんな悪魔的な妄想に取りつかれそうな私の仮想人格《ゴキブリトニー》が大活躍する『ウサギター』の単行本がついに発売された。
囚われの身である私の代わりに、漫画の世界で大暴れしている《ゴキブリトニー》を見ると、なんだか嬉しくなって涙ぐんでしまう。
私ももう年だ。