2009年06月08日

File.8 尺間寸




日に日に稽古は進んでいる。


今日は彼らを支えている、
スペシャリストたちを取材した。


Mr. I。

舞台美術を手掛けている。

Mr. Iが図案を考えて、
それをパソコンで打ち出す。

打ち合わせを聞いていた私だが、
頭の中は

???


だらけだった。


「ここは3間(けん)で」

とか、

「サブロク3つで」

とか。


そもそも長さの単位は異なる。


メートル、センチメートル、ミリメートル


これならば分かる。


ただ、

尺、間、寸

で現わすと、途端に私は外国人の気分になる。

「ここは2間だな。4間なんか置いたら笑っちゃうような〜(笑)」


他「ハハハハハ(笑)」


私「・・・?ハッ、ハハハハ(笑)」


勉強不足の私は、
その可笑しさが分からなかった・・。


Mr. I は、かっこいい道具を持っている。

「三角スケール」


と言われる、特殊な定規だ。


三菱のロゴのようなその定規は、
図面に線を引くのに、持って来いらしい。


珍しいから写真を撮らして頂いた。

この定規から、素晴らしい図案が生まれるのだ。


『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと27日。




2009年06月07日

File.7 静寂




芝居というものは、不思議なものだ。


ついさっきまでリラックスして喋っていた人間が、
ある瞬間から違ったキャラクターに変身し、
笑ったり泣いたりしている。
我々はそれを当り前のように見る。

もしこれが街中で突然大声で笑ったり泣いたりしたら、


恐らく紺色の服を着た人が飛んできて、
そのまま四角い建物に行き、
あれこれ話をするだろう・・。

粘ればカツ丼くらいは貰えるだろうか・・。
いや、それはさらに大きな建物に行ってからだ。

しかもそれにはもれなく、
母さんが夜なべをして手袋を編む歌がついてくる。




ただ彼らは違う。

途端に各々のキャラクターに変身し、
語りだす。
その雰囲気たるもの、ただものではない。

その部屋の空気をぴんと張り詰めたものにする。

私は彼らを見ながら、
そーっとビスケットを食べようとした。

ビスケットを取る。

袋を開ける。

一口サイズに割る。

手でつかみ、口に入れる。

・・・・・。

困った。
芝居がクライマックスになり、
セリフとその息使い以外の音は、
一切ない。

こんな状況で、


ボリボリボリ・・・


と音を立てようものならば、
冷ややかな視線で注目の的になるだろう。


私は口に入れたビスケットを噛むこともできず、
自然に溶けるのを待ち、飲み込んだ。


ビスケットを食べることさえ躊躇するこの雰囲気、
この芝居はただものではない。



『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと28日。


2009年06月06日

File.6 受付開始

本日より、チケット前売りが開始される。

一般4,500円、学生2,500円である。

この空間、ただものではない。

「テロリスト」と聞くと、凶悪的なイメージを
抱く方も多いかもしれない。

しかしこの作品は、
テロリストや一般市民、政治家など、
様々な立場の人物が、語りだす。

被害者は誰か?
一般市民か、テロリストたちか、
はたまた・・・。


早くも予約の電話は少しずつ鳴り出している。


7月5日(日)〜12日(日)、東池袋のあうるすぽっとで、
彼らを観ることができる。

足を運んでみれば、彼らの虜になるだろう。


『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと29日。


2009年06月05日

File.5 空間



今日稽古場を訪ねた所、
ちょうど一休みをしていた。

私は周りの目を盗んで、
普段足を踏み入れない稽古場の奥に
行ってみた。


広い!広いぞ!



私の足で35歩。

私が寝そべると12人位だろうか。


この広き場所で、彼らは熱き想いを
繰り広げる。

舞台には「幕」と呼ばれる、
区切りのようなものがある。

今日は1幕の芝居を行った。

叫ぶ者、泣き出す者、淡々と語る者など、
実に様々だが、各々のキャラクターで
語りだす。

そして演出家と呼ばれる人物が、
芝居の構成を考え、彼らに演出を行う。

そしてまた語りだす。





面白い。





実に奥深い。



この空間が、劇場で繰り広げられると、
どうなるだろうか。


実に楽しみである。






『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと30日。







2009年06月04日

File.4 20年前

20年前の今日、あなたは何をしていただろうか。




昼時街中を歩いていると、
中国系の旅行者が、家族揃って
ショッピングをしている光景を
目にした。

父は携帯電話を使い喋っており、
母と娘はブランド物を購入し、
プチセレブのような姿にさえ見える。

21世紀に入り、
中国は目覚ましい発展を遂げ、
今や世界経済を揺るがす
重要国にまで台頭した。

そんな中国で僅か20年前、
世界を震撼させる事件が起きていた。

「天安門事件」だ。


天安門広場に民主化を求める学生らが集結、
中国人民解放軍が武力で弾圧し、
多数の死傷者が出た。

中には無差別発砲で命を落した者、
装甲車で轢き殺された者もいる。
その数は数百から数万とも言われている。


わずか二十歳前後の若者が、
あろうことか自国の軍に無残にも命を奪われてしまった。

彼らが求めていた民主化は、
武力という非道な手段で、
閉ざされてしまった。

世界では話し合いで解決できず、
武力行使を用いて泥沼状態に
陥っている国や地域が、数知れずある。

武力によって奪われるのは人の命だけでなく、
心や生活までもが奪われていく。

ぽっかりと空いた穴は、何で埋めるのだろうか。
埋めるものを探すために、
再び武力を用いるのか。






当時の学生がもし存命していたら、
今時は家族でショッピングをしていただろうに。

私は彼らを見ながら、
足早にその場を後にした。


『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと31日。

2009年06月03日

File.3 祈り




扉を開けたとき、
彼らは「祈り」を捧げていた。

人は祈りを捧げるとき、

その姿は、何とも言えぬ美しさがある。

我々は日常生活の中で、
どれだけ「祈り」を捧げているのだろうか。

大抵の者は都合の良い時だけ、
「神様お願いします」と、
懇願する。

そして願いが叶わないと、
「神様なんているものか」
とあたってしまう。

でもまた何かの時には、
喉元過ぎれば熱さを忘れ、
神様に頼ってしまう。

これでは神様も拗ねてしまうに違いない。


そんな罰当たりな者たちとは違い、
彼らは集団で祈りを捧げている。

その姿は、ちょっと神秘的でもある。


何かを叫んでいる。
神のお言葉だろうか。



「吸って〜1・2・3・4、
吐いて〜5・6・7・8」



・・・。



いや、違う。


これは俗に言う「ストレッチ」だ。


彼らはこの後徐々に、「あるもの」に
変わっていった。

詳細は分かり次第、追って報告をする。


『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと32日。

2009年06月02日

File.2 真実

さて、昨日の続きだが、

それまで何もない所から、

あっという間にひとつの空間が出来上がった。


素晴らしいこの手際良さ。彼らはただ者ではない。

何かのスペシャリストだろうか。

やがて彼らは自己紹介されると挨拶をし、
中には熱心に話しをする者もいた。


そして彼らは、自らの体験を、自らの言葉で語り出した。


その台詞には、
一言では現せない想いが、
ずっしりと詰まっている。


耳を疑うような真実、


真実だから語れる想い。



これは相当奥が深い。


詳細が分かり次第、順を追って報告する。


『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと33日。





2009年06月01日

File.1 謎の集団




2009.6.1. 13:00

ごく平凡な昼下がりのひと時、
とある場所に20数名の人物たちが集結した。


彼らは性別も身分も様々。

リラックスした表情の者もいれば、緊張した表情でいる者、
びしっとスーツ姿でいる者、ラフな格好で笑っている者等、
実に様々である。


彼らの目的は、『Xデー』に備えて
何かを準備しているらしい。


中ではしゃべり声に交じって、
時折拍手の音がする。


気になる・・



非常に気になる・・・。


何を語り合い、何を準備しているのだろうか。

分かっている事は、7月5日〜12日、東池袋のあうるすぽっとにて、上演される『トーキング・トゥ・テロリスト』という事だ。

詳細が分かり次第、順を追って報告する。


『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台初日まで、あと34日。




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