2009年07月17日

File.42 終結



さて一ヶ月半にわたって書いてきた
『トーキング・トゥ・テロリスト 稽古場リポート』。

彼らに初めて出会ったのが、6月1日。


そこから色々な場面を見ては報告をしてきた。


彼らとの出会い。
彼らの想い。
テロの脅威。
稽古の様子。
舞台の様子。


彼らが真実を語るように、
私はありのままを伝えてきた。

本Fileをもって、
報告を終結する。

今まで読んで頂いた皆さんに、
感謝する。
また稽古場レポートを支えくれた
スタッフの方々に、感謝する。

そして何より、熱い想いを観せて
くれた彼らに、感謝する。




「テロ」


それは決して他人ごとではないと思う。

こうしている間にも、世界のどこかでは
テロや紛争等で尊い命を落としている方も
いるだろう。

自分たちには何ができるか、
まずはそのような現実が起きていることを
知ることから始まるのではないか。



私は思う。



−知る−



それだけでもどんなに彼らを救うことができるだろうか。

2009年07月16日

File.41 対岸の火事




公演期間中、ホワイエ(劇場ロビー)では、
様々な展示を行っていた。

その中のひとつ、雑誌「DAYS JAPAN」の
展示・販売コーナーがあった。

ジャーナリストたちが現場に赴いて
撮った写真を載せた記事が載っており、
一枚の写真から沢山の事が伝わってくる。

私も購入をし、熟読している。

以前にも書いたが、実に考えさせられる内容ばかりだ。


世界は愚か、日本の事さえもよく分かっていない自分が
恥ずかしくなった。

「対岸の火事」的発想になっている。

これは良くない。
もし自分が写真の中にいる人物だったら、
私はどうしているだろう・・・。


これは一人でも多くの人に読んでもらい、
現実をより多くの人に知ってもらいたい。


大手書籍店で販売しているそうだ。

是非一度、ご覧頂けたらと思う。

2009年07月15日

File.40 整理



公演が終わり、色々と整理をしている。

始まる時はそうでもないが、
終わってみるとやたらと荷物が多いことに気づく。

私はモノを捨てられない性分だ。

それがたかったのか、
まだ処理していないものが結構ある。



アンケートに用いた鉛筆
頂いたクッキーの缶
小道具で使用した色紙の残り
楽屋花の花受け


これらはほんの一例にすぎない。
「もったいない」という思いが強すぎるあまり、
机の片隅には収まりきれず、
部屋の片隅に積まれている「彼ら」たち。


でも思い出がある訳だから、
そう簡単にさよならはできない。

私は周りの白い眼と闘いながら、
きっと彼らも何かで役に立つであろうと、
その日を待っている。

2009年07月14日

File.39 自由



『トーキング・トゥ・テロリスト』


公演期間中は、沢山の方が
観に来てくれた。

アンケートを読み返していると、
色々な意見が書かれている。

喜びの声、考えさせられたと感謝の声、
内容が今一つだった等、様々だ。


答えは一つではない。
百人いたら百通りの解釈があり、
それを主張しても自由である。

しかし世界では、自分の意見を主張することもできず、
偏った考え・主義を押し付けられてしまう所もある。


言論・思想の自由。


日本もつい数十年前までは、
その自由を脅かされていた。

その結果招いた惨事は、
二度と繰り返してはならないであろう。


早くも再演を期待する声が挙がっている。

すぐに再演は難しいであろうが、
メッセージ性のある作品を発信していくことは、
とても重要であることが、実によく分かる。


同じ過ちを繰り返さないためにも・・・。

2009年07月13日

File.38 舞台明け



全公演無事終了した。


実に沢山の方に足を運んで頂き、
彼らの想いを観て頂いた。

アンケートを観てみると、
喜びの声や勉強になった、
いまいち伝わらなかった等、
様々なご意見を頂いた。

人によって捉え方は異なる。

平和が大切だということを伝えたわけでもない。
真実とは何なのか、世界で何が起きているのか、
それを知るきっかけになって頂けたら、
とても嬉しく思う。


さて、ホワイエ(劇場ロビー)の方では、
ジャーナリストが撮った写真展や、
ドイツ国際平和村写真展など、
Exhibitoinを同時開催していた。

この中でドイツ国際平和村内に、
募金箱を設置していた。

この8日間の募金額は、
22,920円。

沢山の方が募金をして頂き、
感無量であった。

この募金額は、
全額ドイツ国際平和村の活動費用として、
寄付させて頂く。


紛争や貧困等に苦しんでいる人を
手助けするには、どうすればよいのか。

私にも直接的な答えはわからない。

しかしどんな形にせよ、
まずはその現実を「知ること」。
そこがスタートラインではないだろうか。

『トーキング・トゥ・テロリスト』


ご覧頂いた方もそうでない方も、
まずはスタートラインに立って頂けたら、
次に何かが見えてくるだろう。

2009年07月12日

File.37 千秋楽



さていよいよ迎えた千秋楽。

泣いても笑っても、
今日が最後。


お陰様で連日かなりのお客様が足を運んで頂き、
ホワイエ(劇場ロビー)のエキシビジョンも、
活気が溢れている。

雑誌DAYS JAPANもじっくりと読んだり、
購入して頂いたりしている。

ドイツ国際平和村内にある募金箱には、
実に沢山の方にお心遣いを頂き、
本当にうれしい限りである。

「チャリン」と音がする度に、
子どもたちが笑う光景が目に浮かぶ。


彼らもスタッフも、いつも以上に
気合が入っている感じがする。

劇を観て、何かをして欲しいというわけではない。
彼らの想いを聴くことで、
「何か」を感じて頂けたらと思う。

梅雨の中休みの日曜日。
ぷらりと足を運んで頂けたら光栄だ。

『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台千秋楽。

2009年07月11日

File.36 現実味





さて、早いもので、
残り公演日数があと2日となった。

先日初めて顔を合わせたばかりなのに、
月日が流れるのは、いと早し。


彼らもラストスパートに向けて、
さらにパワフルになっている。

お客様の数も徐々に増え、
劇場は、もちろんホワイエ(劇場ロビー)にも
足を運んで頂いている。

本当にありがたいことだ。

昨日ホワイエにて、とあるご婦人と話をした。


流木アート藤田氏の作品を見て、
原爆のことを思い出したのだという。

原爆記念館に何回も行ったことがあるが、
最初にできた時と現在とでは、
展示されている内容が違うのだという。

最初は直視できないような展示物だったり、
内容だったりしていた。
それだけ現実味があり、
いかに恐ろしいものであったかが、
肌身に感じたという。


ところが最近は、展示物の雰囲気が
柔らかくなった。
内容も見やすくなるようにした結果、
現実味がないのだという。

なのでその展示物しか知らない現代の人は、
原爆の酷さも薄れてしまっているのではないかとの事だった。


確かに現場で起きていることを
そのまま伝えることは、非常に難しい。

しかしそれに手を加えると、
それは「別物」になってしまう。

本物を見るには、実際にその状況に遭遇することが
確かな方法だが、
そのようなことは絶対にあってはならないことだ。

それを伝える方法のひとつとして
「演劇」がる。


彼らはその担い手として、
今日も演じている。

特に今回は、
「ドキュメンタリー・シアター」という手法を取り入れた、
斬新な芝居になっている。

あと2日。
是非是非足をお運びいただき、
実体験をした彼らの想いを聴いてほしい。



『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台7日目。

2009年07月10日

File.35 再会



日々いろいろなお客様が訪れる。

観劇後に廊下や楽屋で彼らに
会いに来るお客様が多い。

普段出会えない方や、何年ぶりに再会をする方。
結婚した、就職した、大学に進学した等、
身の上話で盛り上がる。
その顔は、皆嬉しそうな表情をしている。


「・・・!!あ〜!!!」
「きゃ〜、久し振りぃ!!」
「うわ〜、変わってないねぇ!!」

楽屋近辺でウロウロしていると、
このような光景をよく目にする。




再会。


それはとても楽しみを秘めたものである。




『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台6日目。

2009年07月09日

File.34 舞台裏




さて、舞台の「裏」

いわゆる楽屋では、
様々なことが行われている。


劇中に使われている銃だが、
全部で7台使用している。


小道具置き場とは別に、
銃専用の置き場所があり、
厳重に保管されている。

出番が近くなると彼らはマスクをし、
銃を取り出し、
鏡前で構えて立ち振る舞いを確認する。

その姿は、どこかの軍事訓練のようなものである。

ついさっきまで笑いながら冗談を言っていた
彼らとは、違った顔つきである。


そしてもうひとつ。

劇には「早替え」というものがある。

ある役から別の役に変わる時、
シーンによってはすぐに着替えて出ていく時がある。

その時に、着替えを手伝って、
瞬時に出れるように着替えをする。

私はその一部始終を目の当たりにした。

ちょうどお客様から頂いた差し入れを置いて、
どれ、ちょっと味見でもするかと、
饅頭のふたを開けたところだった。


「これからこの辺りで着替えますので」

と、辺りが慌ただしくなってきた。


私は饅頭をつまもうとしていた手を止め、
その様子を見ていた。


役者さんが舞台から戻り、
すぐにシャツとズボンのボタンを取る。

脱ぐ。

新しいシャツを受け取り、羽織る。
ボタンは衣装のI氏が留める。

ズボンを履き、それと同時に櫛を受け取り、
髪形をセットする。

別の衣装のM氏がムースを泡立て、
役者に渡す。

セットする。

最終確認をして、すぐに舞台に戻る。

その間、約30秒。



何という手際の良さ、チームワークだろうか!!


一瞬の無駄もなく、
見ていた私は饅頭のことなどすっかり忘れ、
感動の余韻に浸っていた。


舞台裏。


そこでは様々なドラマがある。




『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台5日目。

2009年07月08日

File.33 結晶




File.32 では、劇場ホワイエ(ロビー)の様子をお伝えしたが、
今回は、中身の様子をお伝えする。


舞台上にはテーブルとそれを囲む椅子が8脚、
大きな白い壁のようなもの、
そして周りを囲む丸太が目に入る。


実にシンプルな造りであるが、
よく目を凝らして見てみると、
結構奥が深い。

例えば白い壁のようなものには、
銃弾が食い込んだような跡がある。

また丸太には、
「KEEP OUT」のテープが繋がれており、
事件現場を思わせるような雰囲気を醸し出している。


舞台上に上がったり、触ったりすることは
勘弁して頂きたいが、
少し早めにいらしたら、是非近くによって
見て頂きたい。


そこには舞台監督のM氏はじめ、
様々なスタッフの汗と涙(?)の
結晶がぎっしりと詰まっている。


今回のセットは、かなり作戦を
練って造り上げたに違いない。


是非ご覧あれ。





『トーキング・トゥ・テロリスト』


舞台4日目。