THE LOOONIES’ ADVENTURE

Character © 2008TTTG


THE LOOONIES

遥か3000年の未来、ロックはまだ生きていた!!
母なる地球に還る壮大な旅。
愛を伝える“LOOONIES”の冒険物語




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『伝説完結』


長い間ご愛読ありがとうございました。
壮大な旅の驚くべき結末をお見逃しなく!


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■INDEX■

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第1章 NO WAY OUT !
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12]
第2章 ドバイ〜砂上のゲート
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16]
第3章 オーストラリア〜巨石の惑星
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12]
第4章 神話の森
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12]

第5章 真実の泉
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10]

最終章 満月の審判
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16]
[17] [18] [19] [最終回:前編] [最終回:後編] [エピローグ]全編完結!




◆ありがとうございます!もうすぐ30万PV達成!!◆


◆NEWS!!◆
11/11,12にシンガポールで開催された
「ANIME FESTIVAL ASIA 2011」
経産省のCOOL JAPAN BOOTHに
THE LOOONIESが出展されました!!


2009年04月03日

第2章 ドバイ 〜砂上のゲート<13>

Story By ワダマサシ





朝早い時間帯とあって、病院の地下3階の長い長い廊下に人影はまだまばらだった。
「急いで!こっちです」
小走りのキムに先導され、父の乗った車椅子を押すスカーが左右に注意を払いながら続く。
自分たちの足音が石の天井に反響して、何倍もの数に増幅して聞こえた。
まるで誰かに追われているような錯覚に、スカーは何度も後ろを振り返る。
「はあはあ、インセックの連中が尋ねて来ましたよ。あなた方追われていたんですね」キムが前を見据えたまま、スカーに言った。
「ああ、そうさ…そんなコトより」スカーはこれから起こることが不安で堪らなかった。「いったい、何をしようとしているんだ?説明してくれ!」
「話はあとです。急ぎましょう!!」キムが時計に一瞬目をやってから、釈然としない表情のスカーに言った。「9時半までに、絶対にゲートをくぐらないと…」
「9時半?ゲートって…どこのゲートだ!?」
「お父様とあなたが住んでいたニュー・シブヤへと繋がる、メディカル専用のアンビュランス(救急)・トンネルのゲートです」キムは小走りを続けたまま言った。「あそこなら、お義父さまでも通行できる」
「なんのことだか、さっぱりわからん…」
スカーが車椅子の父だけは心配させまいと、その顔を覗きこんで言った。「安心しろ!オレが付いているから」
父は少し濡れた瞳で息子を見て、ゆっくりと頷いた。
「もうすぐです…」キムが突き当たりに見える銀色の壁を指し示す。
近づいてみると、それが大きなエレベーターのドアであることが判った。
先にたどり着いたキムが、下に向かうエレベーターのボタンを連打した。
「ちょっと待て!なんで下なんだ?ここは地下3階だろ?」
答えを聞く暇もなく、あっという間にエレベーターの扉が開く。
「どこに行くんだ?」
「いいから、早く!」先に乗ったキムが扉を押さえ、激しい手振りで親子を招き入れた。「早く乗って!あと、15分しかない!」
他に選択肢を持たないスカーが、渋々それに従う。
3人を乗せたエレベーターは猛スピードで降下し、ほんの10秒ほどで地下24階の扉がスーッと開いていた。
「降りて!」キムが叫ぶ。「早く!」
「いったい、ここはどこなんだ?!」
「誰も見ていない場所…」キムは謎のような独り言を呟き、突然ポケットから黒いスティックを取り出した。「ここの監視カメラは、システムコントロールで5分だけオフにしておきました。あと2分ある」
「な、何をするつもりだ!?」
「シモンズさん、ごめんなさい」そう言うと、キムはそのスティックで患者のコメカミを叩くように擦り上げた。
「やめろ!!」スカーは予想外の出来事に大声で叫ぶ。
「うわー!」その声よりもずっと大きな義父の苦痛の叫びが、ホール中に響き渡った。

「デコよ、なんであんな出前の小僧にまかれたんだ?」先に戻っていたボコが、病院のロビーで再会した相棒に言った。「このデクノボー…」
「だって角を3回曲がっただけで、ヤツはもう幻のように消えてたんだぜ」デコがキツネにつままれたような顔で言った。「アイツはマジで“座敷童子(わらし)”か河童の子孫にちげえねえ。動物で言うならツチノコだ」
「アホなこと言ってんじゃねえよ」ボコが相棒を見上げて言った。「自分のトロさを棚に上げやがって」
「それ、お前にだけは言われたくない」
本命のエースを見失ったことを指摘されたボコは、ソファーに腰を下ろしポリポリと頬を指で掻いて黙り込んだ。
「まあ、そう落ち込むなって。手懸かりのスカー・シモンズのオヤジはこの病院にいるんだし」デコが言った。「やつらが、またここに見舞いに来るかもしれねえだろ」
「そうだな。見舞い好きなチンピラでよかったぜ」ボコが立ち上がって言った。「無駄だとは思うが、ジジイに尋問でもしてみるか」
ダーク・スーツの二人は、肩を落としゆっくりとロビーを横切っていく。
「さっきのシーダ・シモンズの担当の看護士はどこにいる?」レセプションでボコが訊ねた。「患者に尋問したいので、彼に許可をもらいたいんだが」
「ワン看護士ですね…。ちょっと待ってください」受付の男がキーボードを叩きモニターを覗いた。「ワンは、担当の患者の転院に付き添っていますね」
「転院?!患者の名前は?」ボコが訊ねた。「まさか…」
「ええと、シーダ・シモンズさんです」
「しまった!」ボコが叫んだ。「せっかく押さえた唯一の手懸かりを、どっかに盗られてしまうぞ!」
「今、看護士と患者はどこに?」
受付の男は、キーボードを叩き所在データの検索をする。「まだ院内です」
「院内のどこだ?」デコが指を前後左右いろいろな方向に動かす。「あっち?こっち?」
「地下24階」受付の男が真下を指さした。
「なんだって!?すぐに、地下24階の監視カメラをチェックしてくれ!」ボコが受付の男に叫んだ。

「キム!オヤジに何をした?」スカーが看護師の首元を掴み上げて言った。
「お、落ち着いてください、スカーさん」キムは手に持った黒いスティックをチラッと見せて言った。「痛い目に遭いたくなかったら…その手を離して下さい。あと30秒で監視カメラがオンになりますよ!」
車椅子に座った父親は、白目を見せたまま気絶している。
「てめえ、なんてことを!」
スカーがキムの首を強く締め上げようとした丁度その時、背後から威嚇する声が聞こえた。「動くな、スカー・シモンズ!!」
振り返ると、そこには制服のポリスがビームガンを構えて立っていた。
「ゆっくりとその看護士から手を離すんだ!」
スカーがあきらめて両手を上げると、ポリスはゆっくりと近づき、そのメタルの手に頑丈な手錠をはめた。
「どうも、ご苦労様です」キムが再び時計を見て、ポリスに言った。「さあ、急ぎましょう」
「いったいどういうことなんだ!」銃を突きつけられたスカーの絶叫は無視され、エレベーターホールに虚しく木霊する。
スカーは、最大の危機から自分を救ってくれるはずの博士から貰った三角獣のキーのことを、ふと思い出していた。
それはたしかに首にぶら下がってはいたが、もはや両手の自由はきかない。
スカーの目の前の大きな扉に「GATEWAY」と記された案内板が見えた。


続く…

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ワダマサシ(本名:和田将志)
「HEART×BEAT]事務局発起人。
東京都出身、慶應義塾大学商学部卒。
ビクター・エンタテインメント、ソニー・ミュージックで
長く音楽制作業務に携わる。
2004年シンク・アンド・リンク(株)設立。
2007年逢谷人(おうや・じん)のペンネームで
処女作にして700枚超の長編小説「エンジェル・ハンズ」執筆。
ブログ村サスペンス小説ランキングで1位に。
同年、続編の「ファイアー・ウォール」完成。
同時にソニーミュージックとシリーズの原作契約締結。
2008年秋、三部作最後の「タイム・キラー」完成。
現在、映画化へ企画進行中。



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