被災企業の立て直しが大幅に遅れている。復興には、産業を再生し、地元の雇用を確保することが急務である。岩手、宮城、福島3県で被災した商工業者は2万7000社に上り、5社に1社が休廃業に追い込まれた。大地震と津波で工場や店舗が甚大な被害を受け、事業を継続できなくなったケースが目立つ。政府は、復旧費の大半を助成する補助金で支援している。だが、新規事業は対象にならず、地元の期待に十分応えていない。地場産業をどう復興するか、全体像を描けない地域は多い。政府と自治体は、もの作りや食の拠点の再生など、地域の特性を生かした支援策を練り、着実に実行することが大切だ。被災企業が事業を再開したくても、震災前の借金を抱えたままでは、新たな融資が受けられない。
こうした「二重ローン問題」も、被災地の重荷となっている。昨秋発足した産業復興機構は、企業向け債権を金融機関から買い取り、返済期間を延長して負担を軽くする仕組みで、支援に当たっている。だが、買い取り決定が7社にとどまっているのは、条件が厳しすぎるのではないか。今週、同様の役割を担う政府の事業者再生支援機構も業務を開始した。両機構とも、企業の再生可能性を見極め、支援の要望にできるだけ応えてほしい。雇用情勢は一段と深刻になってきた。被災地の失業者向けに特例で延長された失業手当の給付は順次終了し、4月末までに約1万人が期限切れとなる。2月中旬までに手当が打ち切られた人の6割は仕事が見つかっていない。
復興需要で建設などの求人が増えても、被災者が望む仕事と食い違う「雇用のミスマッチ」が起きている。被災者の生活が安定するには、雇用の確保が不可欠だ。まず、基幹産業である水産業の再生を急ぎたい。地元企業と大手商社が大規模な水産加工団地を計画する宮城県気仙沼市の取り組みは評価できる。被災企業の再建にとどまらず、復興特区などを最大限に活用し、環境、医療、エネルギーなどの新規産業を取り込み、育成することが求められる。被災地は人口減と高齢化が進んでいた自治体が大半だ。地域の魅力を増すには、企業誘致や農林水産業の体質強化も重要である。
あの震災が原因で自己破産を余儀なくされたり、会社が倒産してしまうということが多かったですからね。政府も補助金などを出すなどして、企業再生を応援してきましたが、やはりそこで働く労働者の雇用の確保をしなければ再生はあり得ません。震災が原因で失業してしまった多くの人を雇用する機会を作っていただきたいと思います。被災地でも雇用のミスマッチの問題が深刻化しているそうですが、働かなければ賃金がもらえないというのが今の日本の現状ですので、何としても手に職をつけなければいけません。東北復興へ最も大きな原動力になるのは建設業でしょうし、漁業が盛んな東北地方にとって、水産業の労働者の確保も欠かせません。失業手当が打ち切られてしまうと、完全に収入は無くなってしまいますので、政府は雇用の確保を早急に行うか、それが無理なら、例外的に失業等給付の受給期間を延長させるなどの対策が必要になるのではないかと思います。