友達は初香港で、海外もあまり行かないみたいなので、
「では、ツアーの手配は、私がしよう!」
「なぁに、オレは香港マスターだから任せておきな!」
「クーロンズゲートに出てきた九龍城に行きたいだって?随分前に潰れてしまって公園になっているよ。でも観光地沿いだし、寄っても旅行日程的にはロスタイムはないから、案内しよう!」
「念のため、君のパスポート申請が終わった時点でツアー予約をするから、パスポートの申請が終わったら連絡をくれたまえ!!」
などと、先輩風を吹かせていた私。
友達から「パスポート申請してきたよ!」とメールが来たので、早速ツアーの予約を…と思って自分のパスポートを見たら、
6月1日で切れると言うオチ。
「6月前半に香港に行く」と言う日程自体は、どちらかと言うと私のスケジュールに合わせてもらっているし、折角日程空けて待ってる友達に迷惑をかけてはアカン(;´Д`)!!!と思って、昨日慌ててパスポート更新の手続きに行って来た!!!
朝8時30分に、ソッコー区役所に飛び込み、住民票を取得。
パスポート用の証明写真を撮影。
本日の仕事の都合上、このような証明写真しか撮影できないのですが、これでいいんでしょうか?
その後、すぐさま仕事に行き、仕事が終わった夕方5時に、パスポートセンターに滑り込む。
とりあえず必要書類を書き、「朝に区役所で取った住民票」と、「あまり本人を証明できなそうな写真」を持ち、受付窓口へ進む…。
平日とあってか、受付窓口は4つほどあり、その全てが空いていた。
4つの窓口から、女性たちが私を見つめる。
そのうち3つほどの窓口には、いかにもお役所的な、「黒髪の地味なお姉さん&おばさん」が居た。
残り1つの窓口では、50代くらいの、假屋崎省吾と淡谷のり子を足して割ったような、超・厚化粧、ゴールドアッシュのウェーブヘアスタイル&黒ぶちメガネに金チェーンと言ういでたちの、ファンキーなババアが手招きをしている。
(3つの窓口では誰も手招きなどしてない)
その様、まさに遊郭だか、女郎街の如し…
このババアは、私の仲間である
と判断した私は、そのファンキーなババアの窓口へ直行。
ババア「いらっしゃーい」
私「おねがいします」
ババア「住民票と写真と、旧パスポートを出して下さる?」
私「はい」
ババア「うん、住民票ヨシ、写真ヨシ」
私「(ヨシ、写真については全く気にしてないようだ、この人の窓口に来て良かった)」
ババア「うん、このパスポートは6月に期限が切れ…
あれ?
期限、まだ切れないよ??
このパスポートの有効期限、来年、2012年の6月だよ」
(・ ∀ ・) お や ?
私「…あれ?間違えました。なんか、最近、2011年と2012年、よく間違うんですよね。なんか12年って言う響きの方が身近に感じられる」
ババア「プスススッ…どうする?更新はまた来年にする?」
私「いや、折角来たんで、更新して行きます(´・ω・`)」
ババア「そうね、更新したほうがいいわよ。前のパスポートとだいぶん顔違うし。今の方がカワイイわよ。」
前のパスポート、すっぴんだからな…
必要書類を全部渡したのち、ババアに番号カードを渡される。
待合所の椅子に座って、カードの番号が来るまで、椅子に座って待っていろとのこと。
待合所に直行し、椅子に座る。
丸一日、撮影衣装や靴がたくさん入った大きな旅行用ボストンバッグを抱えて歩き回っていたので、「今日は流石に疲れたな」と思いながら、目を閉じて、深いため息をひとつ。
腕を伸ばしたり、首を回したりのストレッチを少しする。
液晶パネルに表示されている番号カウンターを見ると、だいたい30番〜40番くらいの番号が表示されている。
自分は何番だったかな、と渡されたカードを見ると
(・ ∀ ・) お や ?
あれ(;´Д`)?
あれれ(;´Д`)?
私、気づかないうちに、ものすごくゆっくりしちゃったの!?
待合所をぐるぐる回っている、『案内人』と言う名札をつけたオバサンに、「あの、すみません、18番はもう呼ばれたのでしょうか??(´・ω・`)」と聞く。
オバサン、血相を変えて、
「えーーーっ、10番台ですか?だいぶん前に過ぎたのでは??大変!早くこっちに来てください!!」
と言って、私をカウンターに割り込ませてくれる。
カウンターのおばさん「お待たせしました、ずいぶん待ったのでは(´・ω・`)?番号カードを預かりますね」
はい(・ω・)つ
カウンターのおばさん「ちょwwwww似てるけどもwwwwwww」
(・ ∀ ・) お や ?
ごめんなさい、ホントスミマセン!!
と言いながら財布を大捜索するも、なかなか見つからず。
オバサンと一緒に探すも、なかなか出てこない。
カウンターのオバサン「あった、これだわ!!」
のようなやり取りを何度も繰り返した挙句、やっと番号札が見つかる。
48番でしたwww
(窓口に引き取られたので写メは無し)
なんだ、48番じゃーん…と思っていると、別の窓口で、ちょうど「48番の方、窓口までお越し下さい」のアナウンスが…。
親指立てながら「グッドラック!!」的なオバサンに見送られ、お互い別れを惜しみつつも、48番担当の、別のオバサンの所へ移動。
48番ババアは、今まで出会ってきたファンキー&フレンドリーなババアとは全く別物。
眉間の皺の動きひとつで、裏社会が動き出すような、機械的なババアだ。
骨董品の如く、人を見定めるような目で、じっとりと、冷静に私を見つめてくる。
ここから、『できれば証明写真を撮り直して欲しい骨董品ババア』と、『折角手続きに来たし、面倒臭いから早く済ませて帰りたい私』の壮大な戦いが始まる…
ババア「あんたさぁ…いつも、その濃いメイクなの?」
私「そっすねー。昔から、ずっと、いつなんどきも、このメイクっすねー。」
ババア「パスポート10年用でしょ?いい年のオバサンになっても、そういうメイクするんだ?」
私「そっっっっっすねーーー」
ババア「長時間の飛行機とかで、すっぴんになったりも絶対しないんだ?」
私「しないっっっっっっスねー」
押し問答する際には、我輩は馬鹿である、人の話はよく解らないのであると言うキャラを演じたほうが、強い。
理論攻め戦法は、どれだけ頭が良い人でも喋れば喋るほど不利になることが多いので、基本、私は人とやりあう際には、恥もへったくれもなく、『馬鹿戦法』を採用している。
ゆえに、ひたすらアホな声色で、舌っ足らずに「そっすねー、そっすねー」を繰り返す私。
ババア「いつも、そういう、ツンツンに立てた金髪なわけ?」
私「そっすねー。ショートの金髪が多いっすねー。普段がセミロングの茶髪だなんて、まさかそんなことあるわけないっすねー、そんな地味な髪型とかしないっすねー」
ババア「あんたみたいな人ってさ、髪の毛の色しょっちゅう変わるじゃん。ピンクとかにはしないんだ??そういうメイクの人って、ピンク色の髪も多い気がするんだけど」
私「そっすねーーーーー。ピンク、嫌いっすねーーー。しないっっっっすねーーー」
ババア「オバサンになっても、金髪なんだ?そのせいで、ハゲたりとか、毛が薄くなってきても、金髪なんだ」
私「そっすねーーー。その辺、頑張ろうって思ってるんすよねーーー」
ババア「厳しい国だと、濃いメイクや、派手な髪色の証明写真では、入国できない恐れもあるよ。せっかくの旅行がムダになるよ。メイクは最近そういう人多いからともかく、髪色が派手な人には、アラが目立たないモノクロ写真をオススメしてるんだけど。モノクロで撮り直してくれば??」
私「そっすねーーー。マジ金欠なんで、あんま、金ないっすねーーーーー」
ババア「…わかりました。これで行きましょう」
ババアは、負けた。
その瞬間、ババアは初めての笑顔を見せた。
ババアの方が、先に面倒臭くなったのだ。
「ま、どうでもいいや、困るのはコイツだし」
そんな笑顔だった。
長い1日だった。
って言うか、普段すっぴんの日の方が多いのに、来週出来上がったパスポート取りに行くためだけに、この格好していかんとならん…(´・ω・`)

