私は、自分のなかの“お気に入り”に一つの基準があるんですけど、それは“この人よりすごい人は他にいないだろう”という何かを持っている人なんです。この映画『おろち』の原作者である楳図かずお先生もその一人だと思っていて、大好きだし尊敬しています。
私が小学校のときに楳図先生の『洗礼』という作品を読んだのですが、そのときに感じた“幽霊なんかより人間のほうがよっぽど怖い”っていう気持ちが今も強烈に残っているんですね。そういう人間の“念”というか、愛憎のエネルギーみたいなものを誰よりも描ける人だと思います。
どうしても“楳図かずお”と聞くと、ホラーや怖いものを求めて映画を観てしまうかもしれないんですけど、この作品は“女の悲劇”が描かれています。29才になるとその美しさが醜く崩れていくという運命を背負った2人の女性が、近づきゆく29才に恐れ慄き、運命に翻弄されていく姿がすごくリアルに。作品の後半には、壮絶なシーンもあるんですけど、そんな場面にも女の“愛されたい”という強い気持ちを感じました。この作品で、女という生き物がどういうものなのかということがよくわかると思うし、女がどこまでも、いつまでも美しさを欲しているんだということがわかると思います。だからこそ、男性のみなさんは、できるだけ女性を褒めてあげてほしいな、なんて(笑)。
出演者のみなさんの演技も本当に素晴らしくて、木村佳乃さんは昭和初期の女優さんって、こうだったんだろうなって思わせるくらいの貫禄が滲み出ているし、中越典子さんは、目元がすごくセクシー。かわいくて、チャーミングなのに、どこか妖艶さを漂わせているところが、ちょっと怖かったりして(笑)。おろち役の谷村美月ちゃんは、不思議なオーラを持っているんですけど、そこが「“おろち”だよな〜」って思わせるし。改めて女優さんて凄いなって思いました。
私は、楳図先生の作品はすごく内容が深いので、漫画ではなく文学だと思っています。そんな作品が、とても美しく映像化されていて本当に感動しました。楳図先生が書く少女たちの“綺麗だからこそ怖い”っていうイメージそのままに、美しく綺麗な女優さんたちの素晴らしい演技にも注目していただければと思います。
(C)2008「おろち」製作委員会
≪新曲「愛をする人-Orochi's Theme」について≫
この曲は、アルバムの中の1曲ではなく、原作・脚本を読み込んで創った、映画『おろち』のテーマです。私が、映画を観て感じた“愛”についてのいろいろな思いを込めています。この歌を聴く人たちも“愛をする人”だと思うので、“愛って何だろう”っていうことを考えながら、感じながら聴いていただければ嬉しいです。
【柴田淳さん最新リリース】
![]() | 愛をする人 - Orochi's Theme(初回限定盤)(DVD付) ビクターエンタテインメント |
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【柴田淳さんプロフィール】
1976年11月19日生まれ、東京都出身。
2001年10月、シングル「ぼくの味方」でデビュー。
透明感のある歌声と印象的なメロディー、そして言葉を大事にする繊細な歌詞の織り成す世界観が、聴く人の心を魅了する。
オフィシャルサイト http://www.shibatajun.com/
【今回紹介した作品】
『おろち』
2008年9月20日(土)ロードショー
≪STORY≫
29才――美しき姉妹を待ち受ける、悲しき運命のはじまり。
100年に一度永い眠りにつくことによって、不老不死の体を保ち、人の世を彷徨い続ける謎の美少女“おろち”。行く先々で起こる、人の業からなる悲劇、惨劇を、時に自らの不思議な力を介入させつつ、“おろち”は見つめ続ける。彼女は天使なのか、悪魔なのか・・・どこから来てどこへ行くのか・・・誰も知らない。
“おろち”が家政婦として潜り込んだ門前家には二人の美しい姉妹がいた。門前家の女たちは誰よりも美しく生まれるが、29才をすぎる頃には突然美貌が崩れ始め、果ては化け物のように醜く朽ち果て、やがて死んでいくという。ある日妹の理沙は醜く崩れ死んでゆく間際の母親から、もう1つの門前家の秘密を打ち明けられる。
【関連リンク】
■美的★WOMAN JOURNAL Vol.05 谷村美月
『進化し続ける17才!天才女優の見えない裏側』(2008/05/28)
■金のたまご発掘隊
『'08ブレイク必至☆金のタマゴ Vol.02谷村美月』(2008/01/23)


他のアーティストにはない奥行きのある歌い方が、私のお気に入りです。
これからの彼女の活躍に期待してます。