2009年05月07日

<モンスター銀河群>「星の工場」発見…天の川の1000倍

 国立天文台など日米メキシコの国際研究チームは、地球から115億光年離れた宇宙で、天の川銀河の1000倍の勢いで爆発的に新しい星を生み出す「モンスター銀河」の集団を発見した。その数は30個に上り、一度に発見した数としては世界で最も多い。銀河形成の謎を解明する手がかりになるという。7日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。

 太陽系のある天の川銀河は年に数個の星を生み出すが、モンスター銀河は年に数千個の星を生み出している。モンスター銀河は、未知の暗黒物質(ダークマター)の重力に引き寄せられたガスやちりから誕生すると考えられている。厚いガスなどに遮られ、通常の可視光線での観測では発見が難しい。

 研究チームは標高4800メートルの南米チリ・アタカマ高地に設置した電波望遠鏡を使い、ちりなどが出す微弱な熱放射を波長0.1〜1ミリのサブミリ波で測定することで、みずがめ座の方向にモンスター銀河群を発見した。この領域は、すばる望遠鏡(米ハワイ)の観測で、小さい銀河が特に集中していることが分かっている。銀河の密度が高いところは暗黒物質の密度も高いとされ、暗黒物質が集中するところにモンスター銀河が形成されるとの現代の理論を裏付けた。

 研究チームの国立天文台野辺山宇宙電波観測所の田村陽一研究員(銀河形成)は「モンスター銀河を目印にすれば、暗黒物質の分布を追跡できるはず」と話している。【足立旬子】

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