サンドロ・ボッティチェッリ「聖母子」 年代、所蔵先不明
聖母マリアを象徴するのは、白い百合に薔薇。この「聖母子」では、薔薇が美しく描かれています。
ボッティチェリの聖母子を記事にした方は、「どのくらい描いたのか」と、あまりの多くの作品に驚いているのではないでしょうか。
ボッティチェリの聖母子
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ご紹介の記事は、タイトルが同じでも、同じ作品ではありません。この20点近くの「聖母子」のほかにも、まだまだあるんです。
こちらは、1485年の「聖母子」です。
所蔵先が不明。
宗教画らしく描いていますが、先の「聖母子」とは、まったく印象が違いますね。本当に同じ人が描いたのかと思うくらいです。
1485年といえば、パラスとケンタウロスを描いている時代。
ボッティチェリのエッセンスが活きた、アレグロリーな作品のひとつです。
この「聖母子」は、私がみたボッティチェリの聖母子のなかでも、ボッティチェリのティストがない作品だと思っています。
年代で作風が変わるのではなく、依頼の主題や依頼主の好みを考慮して描いている気がするのですね。
19世紀の画家たちが、サロンで作品を出品する時代とは違い、イタリアルネサンスの画家達は、依頼を受けて描いた作品が多いのではないでしょうか。
なかでも、ボッティチェリは、「誰が、何のために、どこに飾るのか」ということを考えて作品化していったような思いでみています。
特に物語から得た題材(デカメロンなど)は、その物語を思い描けるような作風で、挿絵として傍役を飾るつもりのような描き方。鑑賞者が、塗り込められた寓意を発見し、いろいろ想像を廻らせるようなメッセージが込められていると思いませんか?
ボッティチェリの魅力は、作品の表情がさまざまで、いろんな解釈が生まれてくるところです。
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