| THE YOUTHA / 子どもたちの期待を裏切りたくない 2008年12月07日(Sun) |
ここ数日、珍しいことにホノが泣いてません。
いつもこうなら、なんて楽チンなことでしょう☆
実は名古屋のじーじが遊びに来ていて、
楽しそうなわけです。
保育園でも「今日はじーじとレストラン行くの♪」と
喜んで言ってたらしい。
つっても近所のファミレスなんですが(笑)。
今日はみんなでお昼ご飯を食べに行く予定で、
この頃とみに食欲旺盛なホノ、
いっぱい食うんだろうなー。
でも、こうしてじーじがいるのが当たり前の毎日だったら、
朝も晩もワンワン泣くクセは
やっぱ今と変わんない気がする。
僕も珍しいことに、毎日あっち行きこっち行きしてます。
ライヴと取材やら何やらで、毎日電車に乗ってます。
っていうのはまあ普通のことなんでしょうけど、
僕の仕事は、タイミングによっては
半月ぐらい自宅作業みたいなこともあるので……。
まあ年末ってことなんでしょうね。
でも忘年会の予定はないです。
今んとこ皆無!
自分から計画してみようか〜。
ではではTHE YOUTHインタビューの
後半をお送りいたします。
このバンドも大変な時期を過ごしてきた、という話から。 |
彼らは2004年で
メジャー会社とのレコード契約が切れてしまいました。
これが、そこそこのキャリアを積み、売り上げや
ライヴの動員がある程度行った段階でのことならともかく、
本当にまだこれからという時点での契約消滅は、
想像するだけでも、かなり大変だったのではと思います。
そうしたらやはり当時のメンバーは、音楽活動以前に、
まずは自分たちの生活を頑張るところから
すべての態勢を整えてないといけなかったようです。
中村「もう、みんなバイトしてました。
バイトして、その限られた時間を合わせて
スタジオ入って曲書いたりするのをくり返すような
この5年間だったんですけど。
それを続けていくと……
目先のたしかな目標がないことから、
けっこうフラフラになってきてしまって。
途中ちょっと崩れかけた時も、正直ありました」
三井「契約が切れた1年目、2年目ぐらいまでは、
みんな生活にいっぱいになっちゃうし、
目標もよくわかんないし。
音楽がライフワークになりきらない、みたいな」
――なかなかヘヴィな時期を通過したんですね。
中村「そうですね……あの頃はヘヴィでしたね」
再びTHE YOUTHの4人。
左から守谷(ベース)、三井(ギター)、
中村(ヴォーカル/男の子3人、女の子1人のパパ)、
相澤(ドラムス/女の子2人のパパ)
で、僕が気にかかるのは、こうした状況下で家庭
――奥さんと子どもの存在があるということ。
自分の好きなことを仕事にした場合、
それと生活のための労働というものが
いいバランスを保っているのであれば、問題はない。
だけど、もしその均衡が崩れはじめた時には、生活、
暮らし向きというものがまず危うくなっていく。
そしてこれが、自分ひとりだけの問題じゃなく、
養う責務のある家族の生活まで脅かされた時、
その緊張感や重たさは恐ろしいほどのものになると思う。
これは僕自身が日頃から感じていることでもあります。
だから申し訳ないけど、彼らにはどうしても
この時の家庭のことを訊きたいと思いました。
中村「家庭は家庭で……
<生活費さえ稼いでいれば>みたいなところが
少なからずあったんですよ。
で、うちのカミさんにしてみれば、俺から音楽取ったら、
俺はたぶん働きもしないってのをわかってるんで(笑)。
こんな状態になってしまったら
『あんた音楽やめなさい』って言うのが、
たぶん妻としては当たり前だと思うんですけど。
うれしいことに、
『いや、あなたは絶対に成功する』っていうことを
ずーっと言ってくれてましたし、
いまだに言ってくれますから。
そこらへんで救われたところは、かなりありますね」
相澤「俺も、やっぱこの5年間、
めちゃくちゃ長かったんですよ。
カミさんとは何回もケンカしましたし。
でも(音楽を)やめるのは……難しいんじゃないか?って。
ダラダラ続けるのは簡単だけど……ね?
やめるのって、難しくない?」
三井「うん。
それは自分の中で
何かが引っかかってるからだと思うんですよね」
――そこで子どもがいるのはどうでした?
僕も子どもいるから考えるけど
「もっと稼げてたらあれ買ってやれるのに」
「あそこ連れてってやれるのに」とか、あるじゃないですか。
相澤「ああー……でも俺、
案外、目先のことしか考えないから(笑)。
あとあとのこと、あんま考えないんで、
まあ金があれば、あっただけ、みたいな。
そういうタイプなんで(笑)」
家族のバックアップ、それにどこか楽天的な発想、と。
たしかにミュージシャンたるもの、
そういうのがないとやってられない部分は
大きいですよね。
この不調の時期をどうにか乗り越え、
途中では名前を大文字表記に変えるなどして、
彼らはバンドを継続させてきました。
そして去年07年の9月に、本当にひさびさの新曲となる
シングル「BirthdaySong」を発表。
 Birthday Song - アーティスト: THE YOUTH,中村維俊
- 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
- 発売日: 2008/01/16
- メディア: CD
この曲には、中村さんが去年授かった
待望の女の赤ちゃんのことが絡んでいるらしい。
中村「これは、曲が先にできあがって
歌詞を乗っけるってなった時に、
なぜか<君の生まれた今日がいい日であるように>って
言葉がポッと出てきたんですよ。
その時に<あ!
そういえば娘生まれる>って思って(笑)。
それで、娘に対して書こう……ってなりました」
――やはり誕生するということに
気持ちが行ってたんですかね。
中村「そうですね。
今までずっと息子ばかりだったんで、
娘が生まれるってことに、
僕はものすごく興奮してたんですよ(笑)。
でもそれだけのことにならないように、
みんなが持ってる誕生日という日を
みんなが味わえるように、
いくぶんかは、いろいろ考えながら書きましたね」
そしてこのシングルから1年強が経過した今月、
アルバムとしては5年ぶりの『Rain the Rainbow』を発表。
「BirthdaySong」も含む本作は
このバンドらしいみずみずしさと、
それから愛情の存在を感じさせる仕上がりになっている。
かつてのテーマである<青春>にとどまらない、
モチーフの広がりが感じられるのである。
で、僕が最初に気になったのは、このジャケット写真。
この髪の長い小さな女の子は、メンバーの誰かの子ども?
と思いきや、そうではなかった……。
まだ1才の中村家の長女にしては大きすぎ(笑)、
そして相澤さんちの娘さんでもないようです。
だけどジャケットに女の子を!というのは
中村さんの発想だったとのこと。
奥さんに惚れ込んで学生結婚した話とか、
女の子が生まれてうれしいとか、
どうやら彼はかなり女性が好きな様子だ♪
アルバム中にはラブソングもあったりするけど、
コソロック的にひかれるのは
子どもの姿も描写される「休日」という歌。
唄いだしの歌詞はこんな感じです。
夏待ちの風 日向のベランダで
プランター花笑う 干した服が舞う
子供らは育つ その流れで僕ら
たまには照れながら名前で呼び合う
中村「自分の同級生とかも結婚しはじめる時期で、
周りが結婚ラッシュだったんですよ。
で、子どももできて、そいつらと会ってしゃべったりすると、
わりと夫婦間って、名前じゃなくて
『パパ』『ママ』で呼び合ってたりするんですよね。
うちは普通に名前で呼んでるんですけど、
これは面白いなと。
それを逆に捉えて、
たまには照れながら名前で呼び合うのも、
たまには恋人に帰るふたりも
いいんじゃないかな、っていう。
それが、たとえばこういう休日には……という曲なんです」
うーん、これは家庭人の感性って感じがしますね。
こういう歌を書けるバンドマン、なかなかいないですよ!
それにしても、こうして家庭があるぶん、
音楽活動ってのはひと筋縄でいかない日常も多いはず。
なにせバンドをやってると家を空けることが多くて、
そうなると育児のことでは
奥さんに負担が集中してしまいがちだろうから。
相澤「それはやっぱ、
その先のフォローじゃないですかね?
とりあえず誉め倒せ!みたいな(笑)。
そんなに考えないですけどね。
『そのぐらいも言えないのか!』と
言われたことあるから(笑)、
言うようにしてますけど」
奥さんに対して、日頃の感謝の気持ちを
ちゃんと表現したほうがいいということですね。
中村「僕も言いますね、『おかげでやれてます』ってことは。
すごく協力してもらってるので……だから仲いいですよ。
うまくバランス取れてるなあって。
あとはうちのカミさんがけっこう腰座ってて、
動じないですからね、ヘンに。
大樹(=相澤)んちも
似てるぐらい腰が座ってるんですけど」
相澤「うん。
俺らより動じないですよ、絶対」
中村「で、さっきも言ったように、音楽に対して、
ずっと僕のこと信じてくれてるんで。
そこはすげえ助かってますね。
<ある程度のことは私がやる>ということは、
暗黙の了解的な感じで成立しちゃってるんで。
でも言わないといけない時もやっぱあると思うんで、
その時は口に出します」
そうですね、そうですね。
世のお父さんたち、もしくはその予備軍の男性諸君。
奥さんへの感謝の思いは、できるだけ表明すべきです。
とくに家事や育児は、
やりたいという気が男の側にもしあっても
現実にはなかなかやれないことだらけですからねー。
さて、インタビューもそろそろ大詰め。
ちょっと大きな話にします。
彼らは子どもたちに、どんなふうに育ってほしいのだろう。
相澤「ああー……ちゃんと育ってくれればいいですけどね。
……どうなんだろうね?」
中村「女の子はまた違うからね。
うちも娘と息子では違うところがあるんですけど。
まあ、でも……悪いことはしてほしくないというのは
正直なところですね」
相澤「いや、俺は悪いことでも何でも、
とりあえずやってみるのもいいんじゃない?って思うけど。
俺、そういうタイプだったんで(笑)。
あ、人殺したりとかは絶対ダメだけど!
(何事も)やってみないと、わかんなくない?」
中村「そうですね。
あとは女の子には優しい人間になってほしいですね」
――ああ、中村さんはやっぱり女性が好きなんですね。
中村「そうなんですよ。
うちの息子なんか、その後を継いでますから。
女の子好きでしょうがないですよ、うちの3人の息子」
三井「すごいよね?
お前んちに女の人がいると寝ないもんね、息子ね(笑)」
中村「(笑)<女の子には絶対優しくする>というのは、
昔から教えてるんですよ。
もうすごいですよ。
1年生の頃なんか、
2年生の子を家まで送り迎えしてあげてから
うちに帰ってくるとか。
絶対に女の子に暴言を吐かないとかね。
そういうとこはしっかりしてますよ!」
おおー。
中村さんには前回、昔気質の親父さんの話を聞いたけど、
その一方ではずいぶんと柔和な、あたたかい側面が(笑)。
では最後の質問。
――子どもがいる中で音楽をやっていることについて
どんなことを思ったり考えたりしていますか。
中村「……僕の息子、
上が、もう次で小学校4年生になるんですけど」
三井「そんなんなるの?
早いねえ〜(笑)」
中村「そんぐらいの年になると、
『うちのお父さんは音楽やってて、歌唄ってて、
ライヴやったりするんだよ』みたいなことを、
先生とか周りの人に、わりと言うんですよね。
下の幼稚園の子ももう言いはじめてるらしくて。
で、思うのは、
その期待には絶対に応えてやんないとな、と。
パパとして」
相澤「わかる!
それはわかる!」
中村「息子たちが自信満々に俺のこと言ってくれて、
その期待だけは裏切りたくないというか。
だからこそ絶対にいいものを作って、
絶対にいいライヴをして……っていうのは、
つねにありますね。
最近は息子が大きくなるにつれて、とくに強くなってます。
だから今回のアルバムに対しても、
少しも妥協したくないというのがあったんですよ」
相澤「うちの子どもも、家で曲かけてると、
ずっと聴いてますからね。
曲も覚えてるし」
中村「そう、子どもを頼ったりします、歌は。
曲を作った時に
<子どもが口ずさんだら勝ち>って思ってます。
曲をメンバーに渡すまでのジャッジメントの中に、
子どもとカミさんというのがあるんですよ(笑)。
カミさんは全然僕らのような音楽聴かない人なんですけど、
そういう人でも<いい>って思う曲は絶対にあると思うし。
やっぱり子どもは単純というか、わかりやすいんで。
全然面白くない歌は唄わないし、口ずさまないし」
相澤「入ってきたものは、すごく唄ってるよね?」
中村「うん。
それに子どもが感じるそういうところは、
すごく信じたいんですよね……(笑)」
もう時間なのでテレコはここで止めたけど、
話は別れ際まで続いた。
なんでも中村家では、パパがギターを弾き始めたら、
それは曲を作ろうとしている時だから邪魔をしないように、
近づかないようにと徹底教育されているらしい。
とにかく、いい話をいろいろと聞けた。
飾ることのない彼らの、爽やかなインタビューだった。
THE YOUTHの4人は、まだ27歳。
世間的にはまったくの若者だし、
音楽業界的にも、ここでデビューしても全然普通ぐらいだ。
僕個人のことを書かせてもらうと、
今の仕事を始めたのは28の時だった。
でも彼らにはバンドとしてのキャリアがあって、
奥さんや子どもがいるメンバーもいて。
今の日本の水準でも、音楽業界の基準としても(笑)
状況的に、だいぶ早くに進んできた人たちなのだ。
そして、それゆえの苦労や大変さもあった。
だけど彼らはその現実に対峙し、
こうしてまた新しい作品を出したのである。
子どもたちの期待を裏切りたくない――。
こう言い切ってくれた彼らのこと。
期待しています。
(了) |
| Posted at 08:34
| THE YOUTH 27歳で子ども4人
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