委員への説明は、これまでは投票前のみに実施されていた。しかし、過去の五輪招致をめぐる買収スキャンダルで委員の各都市訪問が禁止になったことを受け、相互理解を深めるための新たな機会として設けられた。
各都市は開催計画に沿った技術的な説明が求められたが、委員からは4都市合計で57にも及ぶ質問が出されたという。理念が先行しがちな総会でのプレゼンに比べ、競技会場や財政など論点が明確。IOCのロゲ会長は「今までなら聞けなかったことを候補都市から聞けた。深い討議ができた」と言う。
ただ、関係者によると、57の質問のうち約40が東京、シカゴに向けられた。シカゴは質疑応答時間が予定を超えたほど。ともに、集約された会場計画を紹介するなど今回のプレゼンの趣旨に合致した内容だったこともあるが、委員に興味を持たれているという点は悪くはない。
18日は特設ブースで、委員に個別対応する。日本人はロビー活動が下手と言われてきただけに、東京には有意義な2日間となりそう。もっとも、ロゲ会長は「4都市とも素晴らしい大会を開く能力がある。委員たちには難しい投票になる」。やはり最後まで気の抜けない戦いに変わりはない。