女性と痔の関係
「痔といえば男性がなる病気」といわれていたのは昔の話で、いまでは痔の患者数に男女差はなく、逆に、例え痔になったとしても、病院で診察を受ける女性は男性に比べ明らかに少ないので、実際には女性のほうが痔の患者数は多いのでは?ともいわれています。
女性の痔の原因
女性の痔は、便秘(生理)・妊娠・出産・冷え性などの生活習慣だけが原因ではなく、女性特有の身体機能が原因の場合が多いのです。
また女性の場合は、男性に比べ切れ痔になる割合が高いようです。
妊娠と痔
妊娠は骨盤から肛門にかかる負担が大きくなるため、妊娠が原因で痔の中でも特にいぼ痔(内痔核)になることも珍しくなく、事実、妊娠・出産を経験した女性は痔になる可能性が高いといわれています。
ただ妊娠中に痔になったという女性の多くは、実際には妊娠前から痔をもっていたものが悪化した場合が多いようです(内痔核の初期状態は自覚症状ほとんどはないので、気付かない間に実際には痔になっていた可能性が高いのです)。
妊娠中の痔の治療法
まず妊娠中は痔の手術を行うことは基本的にできませんので、生活習慣や食生活を改善したり、肛門付近を温めたりして、症状を軽減することを目的とした治療が中心となります。
この場合に治療薬を使用する場合は、必ず医師や薬剤師に処方された薬を使うようにしましょう。またストロイドが含有された薬は、妊娠5ヶ月を過ぎた場合には使用することは問題ないといわれていますが、基本的には使用しないほうが良いでしょう。いずれにしても自己判断で市販の薬を使用するのではなく、医師に処方された薬を使うのが安心です。
出産と痔
妊娠中だけでなく、出産後も痔になりやすくなります。
出産後は腹筋が緩むので弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)になりやすく、また授乳する場合には体内が水分不足になりやすくなり、その結果、便が硬くなってしまい、排便する時に肛門の外壁を傷つけてしまい、切れ痔になりやすくなるのです。
またストレスも痔の原因になることがあるのですが、出産後は育児などでストレスが溜まりやすいために、痔になりやすくなるのです。
生理と痔
妊娠中と同じく、「生理前」もプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が盛んになるので便秘になりやすくなり、便秘になれば便が硬くなりやすくなりますので、排便時に肛門の外壁を傷つけやすくなり、その結果、切れ痔にもなりやすくなるのです。
生理前は水分補給を忘れないようにして、便秘を防ぐことが、痔を予防することに繋がるのです。
また、生理自体によって肛門内に炎症を起こし、痔に繋がることもあり、この場合は予防することが困難になりますので、痔の症状が出た場合には、自己判断で治療するよりも、肛門科などの専門医で診察を受け、症状が悪化する前に治すことが大切になってきます。