2009年05月14日

NEC、次世代スパコン撤退…巨額の開発費負担を削減

NECは13日、政府主導の次世代スーパーコンピューター(スパコン)開発計画から、事実上、撤退する方針を明らかにした。

 巨額の開発費負担を削減するためで、週内にも発表する。ただ、最先端の開発から手を引くことで、スパコン事業全体の展開に大きな影響を及ぼすのは必至とみられ、将来的には事業の大幅縮小や完全撤退につながる可能性がある。

 政府は約1150億円を投じ、毎秒1京(1兆の1万倍)回という世界最速の計算速度を持つ次世代機を開発する計画だ。独立行政法人・理化学研究所とNEC、富士通、日立製作所が官民共同で開発、2010年度末の稼働を目指している。

 計画は現在、設計・開発にめどがつき、製造段階に移りつつある。製造段階では、NECの費用負担が100億円を超える見込みとなっていた。NECは、景気の悪化で業績が落ち込む中、短期の利益に結びつきにくい事業を縮小する必要に迫られていた。

 スパコンは各国政府が威信をかけて開発競争にしのぎを削っている。日本政府は「技術立国・日本」を世界に示す象徴的な事業と位置づけており、NECの離脱後も計画を進める方針だ。

 NECのスパコンは、1990年代後半に日米通商摩擦の象徴的な存在となるほどの国際競争力を持っていた。海洋研究開発機構が保有する同社製スパコン「地球シミュレータ」は02〜04年の間、世界最速の座を保ち、地球温暖化の予測などに威力を発揮した。
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