【写真で見る】松井秀(左)とヤ軍キャッシュマンGM
ゴジラより安くて、若くて、外野を守れる左打ちのDHがFA市場に加わった。12日(日本時間13日)は、大リーグ各球団が保有選手に来季契約提示の有無を示す期限日。アスレチックスから引き留められなかったカストが、新たにFAとなった。
カストは今季25本塁打を放った一方で打率は・240、185三振で3年連続のア・リーグ三振王となった。打撃の安定感では松井秀と比較にならない。だがまだ30歳で、今季は外野で50試合先発した。
しかも、DHの補強を狙う球団にとって、カストの魅力は長打力だけではない。今季年俸は280万ドル(約2億5000万円)と安く、来季の契約額も3−400万ドル(約2億6800万−3億5600万円)と予想されている。今季年俸が1300万ドル(約11億5700万円)でワールドシリーズMVPにも輝いた松井秀には手が出なくても、カストなら買える球団が現れても不思議ではない。
すでに「ロサンゼルス・タイムズ」紙がエンゼルス、「シカゴ・トリビューン」紙がホワイトソックスと、各地の地元紙がDH候補に挙げている。両球団とも先週のウインターミーティングで「松井秀の獲得に関心」と一部で報じられたが、方向転換する可能性は十分ある。
今オフのDHは完全な“買い手市場”。「DHは選択肢が多くある。交渉が長引けば長引くほど(提示される年俸は)下がっていくだろう」とヤンキースのブライアン・キャッシュマンGM(42)が予想するように、各球団のDHが決まっていけば“値引き合戦”が起きかねない。
そこで、松井秀にとってはヤ軍との残留交渉が大きなポイントになる。今週にも1年700万ドル(約6億1600万円)前後のDH固定で条件提示される見込み。外野復帰を強硬に主張すれば、決裂の可能性もある。
また他球団への移籍を選べば、交渉の越年は必至。格下ながら格安のカストの登場で、ヤ軍以上の条件を提示する球団が現れる保証はない。決断を誤れば、巨人時代を下回る年俸で契約する事態にさえなりかねない。