総務省が26日発表した5月の全国消費者物価指数(2005年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合で100・5と前年同月比で1・1%下落した。
下落は3か月連続。下落率は01年5月のマイナス1・0%を上回り、比較可能な1971年1月以降で過去最大だ。景気悪化で価格競争が激化し、これが企業収益や所得環境を悪化させ、一層の景気悪化を招くデフレ懸念が一段と強まりそうだ。
過去最大の下落率となったのは、エネルギー価格の下落による影響が大きい。1年前に1バレル=130ドル台だった原油価格は現在は70ドル台で推移している。このためガソリンが反動で26・4%下落したほか、電気料金値下げの影響もある。
電気機器の下落幅は、薄型テレビが27・6%、ノートパソコンは48・6%と前月よりも拡大したほか、家具・家事用品や衣料品なども下落基調にある。景気低迷で商品の需要が減り、値下げが進んでいる影響も出始めている。食料とエネルギーを除く総合指数は0・5%下落し、5か月連続のマイナスだった。
与謝野財務・金融・経済財政相は26日の閣議後の記者会見で、消費者物価指数が過去最大の下落率となったことについて、「日本経済が底抜けし、(物価下落と景気悪化が連鎖的に加速する)デフレスパイラルに陥らないよう、注意深く経済運営をしていかなければならない」と警戒感を示した。その上で、「物価下落は、極端な需要減によって起きていることが考えられる」と述べた。
また、先行指標となる東京都区部の6月の消費者物価指数(速報値)は、生鮮食品を除く総合指数が100・0と前年同月比で1・3%下落した。2か月連続のマイナスで、下落率は前月より0・6ポイント拡大した。