イナマー(オナマシ)のお離婚ブルース

レンタルビデオ屋のアルバイト店員がたまたまオリコンに入社してしまい、気がつけば雑誌「オリ★スタ(当時は「オリコンウィークThe Ichiban」)」の編集長を務めることに。。。その後は多忙を極め、ほぼ家に帰れない社内ホームレス状態。結果、2回の離婚まで経験してしまったという笑い話。一体何がオイラをそうさせたのだろうか。そんな激動のオリコン時代から、中年性春パンクバンド:オナニーマシーンとしてソニーからメジャーデビューするまでを綴る、初の書き下ろし私小説。まずはオリコンに入社するまでの長い道程(童貞)からドーゾ。

カテゴリアーカイブる〜す
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第1170話:換気  2010年02月04日(Thu)
 ユキちゃんとは1時間近く電話をしたのだが、なにを話したのかは覚えていなかった。1時間、ユキちゃんと話をして2時間ベッドに座ってボ〜ッとしていた。

 音楽も聴かなければ、煙草も吸わなかった。テレビもついていない薄暗い静かな部屋でユキちゃんのことを考えていた。

 ユキちゃんとつきあえたら……でも、つきあうってどういうことなんだろう? それがオイラにはわからなかった。

 一緒に映画を観て、食事をして、それから、ええと……。

 ユキちゃんはオイラのことをどう思っているのだろうか。電話をしてくるということは嫌いではないはずだ。

 いや、むしろ好感を持ってくれているとカン違いしてもいい。でも、会話はほとんどバンドの話ばかり。

 オイラはアパートの前のゴミ収集所から拾ってきた姿見にうつった自分を見た。背は低いし、顔も気持ち悪い。

 髪の毛は傷んでいるし、歯並びも悪い。こんな自分をユキちゃんが好きになってくれるはずがない。オイラは落ち込んだ。

 煙草を1本吸い、部屋の電気を消して布団にくるまって眠ることにした。明日もバイトだ。睡眠を取らないといけない。

 でも、まったく眠れそうになかった。

 ベッドからむくりと起き上がり、押し入れの中から適当な雑誌を取り出しオナニーをした。射精をすれば眠くなると思ったからだ。

 でも、一向に眠気は訪れることはなかった。今日はダメそうだな、とオイラは思った。

 久しぶりにベッド横の雨戸を開けて、部屋の空気を入れ換えた。

 部屋がビックリしているのがわかった。

 窓を閉め、天井を見つめながらオイラは朝を迎え、身支度をしてバイトへと出かけた。
Posted at 12:00 | オリコン入社前…大学生&童貞期 | この記事のURL | Clip!! | トラックバック(0)
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