木造2層の建物は、上層が釉薬瓦葺き、下層がこけら葺き。
よく見ると、赤青2色の色ガラスが使われ、ペンキ塗りの手すりがついている。これは、当時、横浜や神戸に建てられた洋館にヒントを得て、温泉地のモダンで先進的なイメージを具象化したものしたものなのだという。
番台で入浴券を差し出し、木戸を開けるといきなり浴室だ。
知多半島 旅館独立した脱衣室はなく、湯船が見える場所に脱衣棚が設けられている。白い九谷焼のタイルが敷き詰められ、そのまん中に、凝灰岩でできた長方形の浴槽がある。
現代の浴場のように、湯水の出るカランはなく、当時は湯船のお湯を汲んで身体を洗っていたようだ。
壁の下半分は、模様が描かれたタイル張り。そこから上は、拭き漆仕上げという風格ある色合いの板張りだ。色ガラスが入った窓が、ちょっとおしゃれな印象を醸している。
知多半島 ホテル男女間の仕切りは単なる引き戸。どういう場合に開放されたのか聞き漏らしたけれど、あるいは、今よりおおらかな習慣があったのかも知れない。もちろん、現代の古総湯では施錠されているので、へんな気を起こしてはいけない。
さて、肝心のお湯は、以前泊まった老舗旅館でも使われていた、山代温泉新1号源泉だ。
源泉かけ流しは立派だが、かけ湯枡から注がれる源泉はやや少なめで、お湯がくたびれた感じだったのは残念。
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